第2話 音 速

音速とはマッハのスピード。これより速く走る(飛ぶ)と、自分が出した音よりも自分のほうが先に進んでしまうという、タイムマシンみたいなことが起こってしまう。

空気の振動が伝わる速さ V [m/s] は、気温 t [℃] のとき、

V=331.5+0.6t

この式のおもしろいところは、音速に関係するのは気温だけだということ。気圧は関係ないんですよ。
空気がゼロでは話になりませんが、1ヘクトパスカルぐらいの真空に近い状態でもわれわれがふだん住んでいる1000ヘクトパスカルあたりの気圧のときと音速が同じだというのは、にわかには信じ難い話なのですが。。。

計算してみましょう。
音速の計算

さて音速によってわれわれが演奏するときにどのような影響を受けるのでしょうか?2つあります。

(1)
距離が離れるほど音が遅れて届く

(2)
管楽器のピッチが変わる
同じ日本でも、極寒の地とうだるような真夏日との間には、音速で秒速30メートルの差があります。これは音速自体の10%ぐらいの大きさです。

(1)(2)についての具体的な話は、別の機会に・・・

空調がはたらいているホールにおいて、音が伝わるおよその速さを覚えやすそうな数値で表すと、
秒速345メートル。時速ではおよそ1240キロ。